売れる店舗デザインは内装・ディスプレイが違う（パン屋）

出店での店舗設計・デザインにおいて業者選択を間違ってはいませんか？
図面を作成できて、そこそこお洒落なデザインを提案できるならどこでも良いとか、付き合いのある地元の建築業者に頼めば何とかなるとか、安ければどこでもいい等と思っていないでしょうか？

もしそう考えていれば、間違った業者選択をしている可能性が大きいと言わざるを得ません。
建築業者や設計事務所には得意な分野と不得意な分野がありますが、仕事が欲しいので大抵の仕事は引き受けようとします。しかし、パン屋やケーキ屋、和菓子屋を得意分野として専門知識を持っている業者とそうでない業者では特に内装やディスプレイ等において出来栄えに大きな差があります。これは売上の差となって表れます。菓子づくり、パンづくりでプロとセミプロの商品が違うのと一緒だと考えてください。
商圏分析と同じように設計の機会は出店前の一度だけですので、間違えない選択をしましょう。

ここでは、専門業者（株式会社ロケット・パンチ）が手掛けたベーカリー店舗の事例をご紹介しますので、今後の店づくりと業者選択の参考にしてください。

1.ブランジェリー　ア・ビアント 箕面店（ベーカリー　路面店）

大阪府箕面市牧落3-11-2
大阪北部の閑静な住宅街でハード系パンの食べ方を提案するカフェレストラン併設大型店です。
従来のベーカリーにないブティック風デザイン手法で、店内はシック＆グレード感のある上質な空間となりました。洋菓子チェーンが退店した物件を改装しています。

天井にはヨーロッパの古い建物や教会にある天井画を思わせる空の絵を配置し、よりいっそう空間の広がりを感じさせています。

バゲットのディスプレイ棚は同店のシンボルとなる大切な場所。壁には銅版を採用し、焼き釜をイメージさせる斬新なデザインとしました。	カフェのキッチンはスタッフの動線を考え、ベーカリーのレジ台内側と繋がり、どちらかが忙しい時は、スタッフの行き来がスムーズにできるようになっています。	商品を陳列する平台の側面には黒のアンティークレザーを張り、重厚感を醸し出しています。

箕面の山並みが楽しめるカフェテラスは、日中は箕面の山並みを眺望できます。
夜は照明の効果で、ムーディな大人の雰囲気を演出しています。

2.ペストリーブティック　タンタシオン（ベーカリー　テナント店舗）

兵庫県尼崎市武庫之荘1-6-3
「地域密着型のパン店は立地環境が大事」と、約２年間店舗物件を探して見つかった居抜き物件を改装。「顧客の中心となる女性に好まれる店舗」になるよう「清潔感」「日常の中のおしゃれ感」を意識しています。
外装を施せる壁面などのスペースがないこともあり、ショップカラーの「レッド」をポイントで使用することで歩道から目をひくような、見た目のインパクトを重視。その狙い通り、通行客が足を止め店内を覗く姿がよく見られます。

ショップカラーの「レッド」をポイントに。 シックでモダンな店内にインパクトを持たせています。	【 レジ台　施工前 】 前の借主が残していたレジ台。コスト削減を狙い改造して使用することに。	【 レジ台　施工後 】 改造後のレジ台。全体のデザインに合わせて木目の色目を修正し、腰にはモザイクタイルで華やかさを持たせています。
店内の柱はサインスペースに。 邪魔な位置にあった柱は、レジや平台と合わせたモザイクタイルにサインボードを掲げ、あえて目立たせています。	【 外観　施工前 】  特に悪いところはないが、全体的に薄い印象。	【 外観　施工後 】 テント、サッシを赤に。一番左のガラス面をパネルに替えてサインスペースに。店内の柱も存在感を持たせています。

3.パン工房　鳴門屋 桃谷本店（路面店）

低めの平台に陳列された商品は、どの方向からも見やすく手に取りやすいとお客様からも好評です。	以前は洋菓子のケースが並んでいた右壁面には、ゆるやかなカーブをつけたアート感覚あふれる陳列棚を設置。 2階「カフェ＆ダイニング　ジミー」への階段の誘導もスムーズに。

レジを奥に移動することにより、買物中のお客様と会計のお客様との動線を分け、スムーズに動けるように工夫しています。	「火」「水」「麦」「土」というパンづくりに欠かせない要素を象形文字で壁面に表現。プリミティブアートを取り入れたおしゃれな内装です。	店に入ってまず目に飛び込んでくるのが、特注のアイアンのディスプレイ台。プレーンな陳列のアクセントに。